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緊急避妊薬(アフターピル)ってどんな薬?

緊急避妊薬(アフターピル)とは?

何らかの理由で避妊できなかった性行為の後に、望まない妊娠を回避するための最終手段の薬と言われています避妊できなかった性行為後、72時間以内に服用すれば、約80%程度の避妊効果が認められています。一般には、モーニング・アフターピルとも呼ばれています。日本で緊急避妊薬を手に入れるには、医師の診察と処方が必要です。

医療機関で扱っているお薬の種類を聞いてみよう

緊急避妊薬を病院やクリニックで処方してもらう場合、お薬の種類をぜひ聞いてみてください。
ヤッペ法と書かれている場合は、格安であることが多いのですが、以下、図1で示す通り、①妊娠阻止率が低いこと、②12時間おきに2回服用しないといけないこと、③吐き気が起こりやすいことの理由からおすすめできません。
12時間おきに服用するのも時間によっては大変です。想像してみてください。例えば、昼間の3時に1回目の服用をした場合、12時間後の2回目の服用は夜中の3時になります。寝ている間に起きないといけないということもあるわけです。その他にも吐き気が強く吐いてしまったら、再度飲み直しの必要があります。

効果と安全性の観点から、国内認可薬である「ノルレボ錠1.5mg」もしくは、ジェネリック品である「レボノルゲストレル錠1.5mg『F』」というお薬を扱っているのか、医療機関に聞いてみてください。

ちなみに、緊急避妊薬を処方してもらう時は保険証は不要です。

国内で入手できる緊急避妊薬の比較表

図1 緊急避妊薬にも種類があります。一番左側のものが安全性・効果の観点からおすすめです。

国内認可薬を安全に入手しましょう

72時間という緊急性があるのにも関わらず、緊急で安価に手に入りづらい状態にあることが社会問題となって注目されています。このような現状から、ネット上で緊急避妊薬の海外大衆薬を輸入代行する業者もありますが、以下の2つの点で、おすすめできません。

海外大衆薬の個人輸入はオススメできない理由
  • 万が一、偽物であったとしても自己責任となる(安全性と効果は保証できない)
  • 発注しても海外から届くのに1週間程度かかり、72時間には間に合わない

え、こんなに種類があったの!でも、せっかく飲むなら、焦らず、安全性・効果が担保されたお薬を選びたいな!

服用したら終わりじゃない!超重要な注意事項4つ!

どうにか72時間に服用して、ホッと一息…。でも100%妊娠阻止できるわけではないので、少し不安も残りつつ…。そんな気持ちの中、大変ですが、服用後にも是非知っておいていただきたいことがあります。

  1. 避妊できなかった性行為のために、性感染症のリスクが発生しています。是非、性感染症検査も検討してみてください。

    今回緊急避妊薬が必要になった性行為で、自分と初めて性行為をする相手だった場合は特に性感染症のリスクがあります。早めに産婦人科で検査を受けてみてください。

  2. 避妊に成功していたら約3週間以内に生理がきます。

    服用後3週間経っても、生理が来ない場合は、産婦人科医にご相談ください。また、生理がきたと思った場合でも、緊急避妊薬を服用した副作用による不正出血と生理の区別がつかない場合もあるので、3週間経過した段階で、念のため市販の妊娠検査薬を利用してみてください。

  3. 排卵日前に緊急避妊薬を服用した場合は性周期が変わります。服用後1週間程度で排卵日(排卵日前後は妊娠可能性の高い期間で、いわゆる危険日)が訪れます。

    性行為をする場合は、必ずコンドームをつけてください。もしパートナーに協力が得られない場合や性行為を強要される場合は、是非一度、DV相談窓口「DV相談+」にご連絡してみてください。
    参考:デートDVチェックリスト(エンパワメントかながわ)

  4. 避妊効果の高い低用量ピルを、日常的に服用しましょう。

    緊急避妊薬は国内認可品であっても妊娠阻止率は約80%程度です。一方、低用量ピルは正しく服用すると99%の避妊効果が得られます。パートナーと避妊方法について是非話し合ってみて、自分にあった避妊方法を選んでください。

とりあえず一安心。3週間後を待ちつつ、確実な避妊法について、もう一度考えてみようかな。

処方してくれる医療機関の探し方

「受診方法」と「薬の受け取り方」の組み合わせで実は3パターンあります。それぞれの特徴を記事にしてみたので、ご覧ください。